平塚市環境事業センター(ごみ焼却施設)の小動物焼却場で、ペットの火葬が昨年度から2割以上減少している。希望者には火葬後に骨を返却していたが、施設の移設工事や東日本大震災の影響で、骨を返すことを一時的に中止したのが原因のようだ。ペットブームと言われる中、「家族」同様に「遺骨を大切にしたい」という飼い主の心理がうかがえる。 市によると、同焼却場で飼い主らが「火葬」を依頼した小動物の有料焼却数は0109年度、年間10001200件程度で推移し、年平均1060件。骨の引き取りは年平均で445件に達し、4割余りを占めている。 この焼却場があった場所に新環境事業センターを建設することになったため、焼却場をセンター敷地内の東約200メートルの場所へ移すことが必要となり、移設工事中の10年4月からの4カ月間は、小動物の焼却を他市の施設に依頼。このため、この間は骨の返却ができなくなった。 すると、10年度は有料焼却が836件にとどまり、0109年度の年平均よりも21・1%落ち込んだ。骨の引き取りは、この4カ月を除く期間で260件。焼却数減少の大部分は骨の引き取りの減少分だったと言える。 さらに、3月11日の大震災後、重油の入手が一時困難となったことで、約2カ月間、骨の返却を中止した。骨を飼い主に返す場合、耐火れんがで動物ごとに分けて骨が分かるように焼く必要があるため、一度の焼却数が少なくなってしまうためだ。これに伴い、「火葬」を依頼する飼い主も減少し、今年度は8月末までの有料焼却が355件で、骨の引き取りも109件。前年度並みの水準にとどまりそうだ。 「骨がもらえないなら別の施設で」という人もいて、同センターは「民間の火葬業者に依頼しているようだ」と指摘する。民間の場合、費用は市の焼却手数料5000円(1体)の数倍かかるとされ、同センターは「飼い主とペットとの関係が年々深まり、温かく弔ってあげようという飼い主が増え、その一つとしてお金がかかっても大切だったペットの遺骨を持ち帰っているのではないか」とみている。【渡辺明博】 9月30日朝刊 【関連記事】
「この記事の著作権は毎日新聞 に帰属します。」
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